一引き二才三学問
読み方
いちひき にさい さんがくもん意味
社会で成功・出世するためには、第一に有力者などから引き立てられる縁や後援、第二に生まれつきの才能、第三に学問・知識が重要である、という意味。努力や学問だけでなく、人とのつながりや周囲からの評価も人生を左右するという、やや現実的な処世訓である。由来
古くから伝わる処世に関することわざで、「引き」は他人から引き立ててもらうこと、後ろ盾や縁を指す。特定の作者・初出や成立年は不明であり、正確な成立時代は確認されていない。江戸時代以降の身分社会・人間関係を重視する社会観を背景に広まった表現と考えられる。備考
「引き」は物を引っ張る意味ではなく、「引き立て」「後ろ盾」「人から受ける好意・援助」のこと。現代では縁故主義を肯定するようにも聞こえるため、批判的・皮肉な文脈でも用いられる。例文
- 出世には一引き二才三学問というから、能力を磨くだけでなく、周囲との信頼関係も大切にしたい。
- 彼女は恩師に才能を見いだされて研究の道へ進んだ。まさに一引き二才三学問を思わせる経歴だ。
- 一引き二才三学問という見方もあるが、縁故だけに頼らず、自分の実力をつけることが必要だ。
- 昔の商人は、一引き二才三学問と考え、まず信用できる支援者を得ることを重視した。
- 採用や昇進をめぐって一引き二才三学問では困る、と社員たちは公平な評価制度を求めた。
類義語
- 引き立てが物を言う
- 運も実力のうち
- 学問より世渡り