兵は国の大事なり
読み方
へい は くに の たいじ なり意味
戦争や軍備は、国民の生死や国家の存亡を左右しかねない国家の重大事である、という意味。軽率に始めたり判断したりせず、十分に情勢を見極めて慎重に扱わなければならないという戒めを含む。由来
中国の兵法書『孫子』の「始計」篇にある「兵者、国之大事。死生之地、存亡之道、不可不察也(兵は国の大事なり。死生の地、存亡の道、察せざるべからざるなり)」に基づく。『孫子』は伝統的に春秋時代末期、紀元前6〜5世紀ごろの孫武の著作とされるが、成立時期・作者には諸説ある。日本では漢文の格言として広く受容された。備考
「兵」は兵士だけでなく、軍事・戦争・武力を広く指す。「大事」は「たいじ」と読み、非常に重要な事柄の意。戦争を肯定する言葉ではなく、その重大性ゆえの慎重論として用いられることが多い。例文
- 戦争を始めるかどうかは、まさに「兵は国の大事なり」という認識のもとで、慎重に判断されるべきだ。
- 防衛政策を議論する際には、兵は国の大事なりという『孫子』の言葉を忘れてはならない。
- 指導者は、兵は国の大事なりとの教えに従い、感情的な対立だけで武力行使を決めるべきではない。
類義語
- 国の大事は祀と戎
- 兵は凶器なり
- 兵は不祥の器
対義語
- 偃武修文
- 文治主義