ことわざ辞典

卵を見て時夜を求む

読み方

たまご を みて じや を もとむ

意味

卵を見ただけで、すぐにそれがかえって鶏となり夜明けを告げることまで期待する意。物事の段階を踏まずに成果を急ぎすぎること、根拠が乏しいのに先々の利益や結果を求めることのたとえ。

由来

中国の思想書『荘子』斉物論の「見卵而求時夜、見弾而求鴞炙」に由来するとされる。成立時期は諸説あるが、戦国時代末期から前漢初期(紀元前4〜2世紀頃)に編まれたとされる。「時夜」は時を告げる鶏、またはその鳴き声を指し、まだ卵の段階で鶏の働きを求めることから生まれた表現。

備考

故事成語で文語的な表現。日常会話ではまれで、文章や教養的な場面向き。「時夜」は「じや」と読み、鶏・鶏鳴を指すため注釈を添えると親切。

例文

  • 試作品もできていないのに来月の大ヒットを前提にするのは、卵を見て時夜を求むというものだ。
  • 入社して一週間の新人に完璧な営業成績を求めるなんて、卵を見て時夜を求むような話だ。
  • 種をまいた翌日に収穫を期待する彼の計画は、卵を見て時夜を求むに等しい。
  • 基礎練習を始めたばかりで全国優勝を口にするのは、卵を見て時夜を求むで、まずは一歩ずつ進むべきだ。
  • 研究は仮説を立てた段階なのに結論だけ急ぐ上司に、先生は「卵を見て時夜を求むな」とたしなめた。

類義語

対義語