天下は一人の天下にあらず
読み方
てんか は ひとり の てんか に あらず意味
国や社会を治める権力、またその恩恵は、支配者一人だけの私物ではなく、そこに生きるすべての人々のものであるという意味。為政者は私利私欲ではなく、公平で公共の利益を重んじて政治を行うべきだという戒めを表す。由来
中国の戦国時代末期、紀元前239年ごろに呂不韋(りょふい)のもとで編まれたとされる『呂氏春秋(りょししゅんじゅう)』「貴公篇」にある「天下は一人の天下に非ず、天下の天下なり」に由来する。日本では漢文の教養を通じて伝わり、為政者の公正さを説くことわざ・警句として用いられてきた。備考
「天下」は現代の「世界」ではなく、主に国・国家・世の中を指す。文語的な「あらず」を含むため、日常会話よりも文章、演説、政治や組織運営を論じる場面で用いられる。例文
- 市長は「天下は一人の天下にあらず」という考えに立ち、市民の意見を広く政策に反映させた。
- 権力を私物化しようとする者にこそ、天下は一人の天下にあらずという言葉を思い出してほしい。
- 新しい代表は、天下は一人の天下にあらずと述べ、組織の運営を一部の人だけで決めないと約束した。
類義語
対義語
- 天下を私する
- 専横
- 独裁政治