ことわざ辞典

憎まれっ子世にはばかる

読み方

にくまれっこ よに はばかる

意味

人から嫌われるような、図々しく気の強い人ほど、かえって世の中で幅を利かせ、長く生き残ったり成功したりすることがある、という意味。必ずしも嫌われることを勧める表現ではなく、遠慮しない人のたくましさを皮肉まじりにいう。

由来

「憎まれっ子」は人に嫌われがちな子・人、「世にはばかる」は世の中で幅を利かせて生きる意。「はばかる」はここでは「遠慮する」ではなく、「世間に広く行き渡る・幅を利かせる」という意味である。成立を特定できる典拠や年は明確ではないが、近世(江戸時代)から用いられてきた俗諺とされる。

備考

嫌われ者を単純に称賛する言葉ではなく、図太く積極的な人が世渡りする現実を皮肉に表す。相手を直接「憎まれっ子」と呼ぶと失礼になり得るため、使用場面には注意が必要。

例文

  • 彼は口が悪くて皆に敬遠されているのに、営業成績はいつもトップだ。まさに憎まれっ子世にはばかるだ。
  • 会議で強引に意見を通す人が出世したので、先輩は「憎まれっ子世にはばかるというからね」と苦笑した。
  • 彼女は批判を恐れず新しい企画を進め、結果を出した。憎まれっ子世にはばかるとは、このことかもしれない。
  • あの店主は愛想がよいとは言えないが、商売を何十年も続けている。憎まれっ子世にはばかるだね。
  • 嫌われることを恐れて何も言わないより、時には憎まれっ子世にはばかるくらいの強さも必要だ。

類義語

  • 憎まれ者世にはばかる
  • 憎まれ子世にはばかる
  • 馬鹿の長生き

対義語