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旅の恥は弁慶状

読み方

たび の はじ は べんけいじょう

意味

旅先では知人に会う可能性が低く、その場限りの相手も多いため、多少の失敗や気まずい思いは帰れば残らないものだと気楽に考える言い方。「旅の恥はかき捨て」とほぼ同義である。ただし、旅先で他人に迷惑をかけたり、礼儀を欠いたりしてよいという意味ではない。

由来

「弁慶状」は、弁慶が安宅の関で白紙の巻物を勧進帳であるかのように読み上げたという、義経・弁慶の伝説に結び付けられる語で、実体のないもの・仮の書状を指すものとして説明される。そのため、旅先でかいた恥も一時的で、普段の身元や評判には残りにくいという比喩になったとされる。伝説の舞台は12世紀末(1189年ごろ)だが、このことわざ自体の初出時期は明確ではない。能『安宅』(室町期)や歌舞伎『勧進帳』(1840年)によって弁慶の逸話は広く知られた。

備考

古風でやや冗談めいた表現。「旅の恥はかき捨て」より使用頻度は低い。自分の小さな失敗を笑い飛ばす際には使えるが、迷惑行為を正当化する文脈では不適切である。

例文

  • 初めての土地で道を聞き間違えても、旅の恥は弁慶状だと思い、もう一度落ち着いて尋ねた。
  • 方言をまねて言い方を間違えてしまったが、旅の恥は弁慶状と笑って、その場を楽しんだ。
  • 「旅の恥は弁慶状」とはいっても、店員さんに横柄に接するのはよくない。

類義語

対義語

このことわざに使われている漢字