ことわざ辞典

李下に冠を正さず

読み方

りか に かんむり を たださず

意味

李(すもも)の木の下で冠を直すと、実を盗もうとしているように見えて疑われかねない、ということ。たとえ身にやましいことがなくても、他人に疑念や誤解を抱かせるような行動は慎むべきだという戒め。

由来

中国の古楽府(作者・成立年は不詳)にある「君子行」の「瓜田不納履、李下不正冠(瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず)」に由来する。6世紀ごろに蕭統が編んだ詩文集『文選』にも収められ、日本では後半の「李下に冠を正さず」が独立してことわざとして定着した。

備考

「瓜田に履を納れず」と対で用いられることが多い表現です。「李下」はすももの木の下、「冠を正す」は冠の位置を直す意。実際の不正の有無ではなく、疑われる状況を避ける点が重要です。

例文

  • 取引先から高価な贈り物を受け取るのは、李下に冠を正さずというから控えたほうがよい。
  • 経費の処理は誰が見ても分かるようにし、李下に冠を正さずの姿勢を徹底しよう。
  • 夜遅くに生徒と二人きりで会うのは、李下に冠を正さずという意味でも避けるべきだ。
  • 彼は不正をしていないが、李下に冠を正さずと考え、監査の担当から外れることにした。
  • 政治家には、李下に冠を正さずの心構えで、誤解を招く会食を慎むことが求められる。

類義語