民を貴しと為し、社稷これに次ぎ、君を軽しと為す
読み方
たみ を たっとし と なし、しゃしょく これ に つぎ、きみ を かろし と なす意味
人民を最も大切なものとし、国家・国家の基盤がその次であり、君主の地位や都合は最も軽いものと考えるという意味。為政者は自分の権威や利益よりも、まず民衆の生活・幸福・意思を重んじるべきだという、民本的な政治思想を表す。由来
中国の思想書『孟子』尽心章句下にある「民為貴、社稷次之、君為軽」に由来する。孟子(紀元前4世紀ごろ)が説いた思想で、「社稷」は土地の神(社)と穀物の神(稷)の祭壇から転じて、国家・国家体制を意味する。日本ではこれを訓読して「民を貴しと為し、社稷これに次ぎ、君を軽しと為す」という形で伝わった。備考
中国古典由来の格言で、日常会話よりも政治・歴史・思想を論じる文章で用いられる。君主を軽視せよという単純な意味ではなく、統治の正当性は民を大切にすることにある、という趣旨。例文
- 政治家には、「民を貴しと為し、社稷これに次ぎ、君を軽しと為す」という姿勢で政策を考えてほしい。
- 被災地の支援を後回しにする対応は、民を貴しと為し、社稷これに次ぎ、君を軽しと為すという理念に反する。
- 彼はこの言葉を引用し、国家のためという名目でも国民の権利を不当に制限してはならないと主張した。
類義語
- 民為貴、社稷次之、君為軽
- 民本主義
- 民を本と為す
- 民を以て本と為す
対義語
- 君主第一
- 君権神授
- 民を軽しと為す