ことわざ辞典

泣いて馬謖を斬る

読み方

ないて ばしょくを きる

意味

たとえ自分がかわいがっている部下や親しい人であっても、組織の規律や大義を守るためには、私情を捨てて厳しく処分すること。涙が出るほど惜しく悲しくても、責任を問わなければならない場合をいう。

由来

中国の『三国志』に見られる諸葛亮と部下・馬謖の故事に由来する。蜀の諸葛亮は、228年ごろの街亭の戦いで軍令に背いて敗北した馬謖を、才能を惜しみながらも軍の規律を保つため処罰したとされる。この逸話から「泣いて馬謖を斬る」という表現が生まれ、日本でもことわざとして定着した。

備考

中国の故事に基づくことわざで、馬謖(ばしょく)は人名。「斬る」は処罰する意。実際の使用では、解雇・処分などの厳しい決断を指すため、相手や場面に配慮が必要。

例文

  • 不正に関与したベテラン社員を処分するのはつらいが、社長は泣いて馬謖を斬る決断をした。
  • 監督は長年チームを支えた主力選手であっても、規則違反には泣いて馬謖を斬る姿勢を示した。
  • 組織の信頼を守るには、ときに泣いて馬謖を斬るような厳しい対応も必要だ。
  • 部長が親しい部下の降格を決めたのは、まさに泣いて馬謖を斬る思いだっただろう。
  • 身内だからと処分を軽くすれば規律が崩れる。泣いて馬謖を斬る覚悟が管理者には求められる。

類義語

対義語

  • 情にほだされる
  • 私情に流される
  • 身内びいき
  • 縁故主義