泣く子と地頭には勝てない
読み方
なくこ と じとう には かてない意味
泣いて言うことを聞かない子どもと、強い権力を持つ地頭には、理屈を言ってもかなわないという意味。転じて、感情的で手に負えない相手や、権力・立場を利用して無理を通す相手とは争わず、譲るほかないことをいう。由来
「地頭」は鎌倉時代(12世紀末以降)に置かれた荘園・公領の管理者で、地域で強い権限を持った。泣く子をなだめる難しさと、地頭の権力には逆らいにくいことを並べた表現である。江戸時代に広まった「江戸いろはかるた」の「な」の札として知られ、ことわざとして定着した。成立した正確な年は不明。備考
現代では実在の地頭を指すより、「権力や立場を利用して無理を通す相手」のたとえとして使う。理不尽な要求に従うべきだという肯定的な意味ではなく、困難さを嘆くニュアンスで用いられることが多い。例文
- 取引先の担当者が感情的になって話を聞かないので、今日は引き下がった。まさに泣く子と地頭には勝てない。
- 規則を無視して要求を通そうとする上司には、泣く子と地頭には勝てないという気持ちになる。
- 幼い弟が店で泣き続け、母は結局おもちゃを買った。「泣く子と地頭には勝てないね」と父は苦笑した。
- 地域で大きな影響力を持つ地主の反対には逆らえず、住民たちは泣く子と地頭には勝てないとあきらめた。
- 相手がまったく譲る気がないなら、泣く子と地頭には勝てない。別の方法を考えよう。
類義語
- 泣く子には勝てぬ
- 長い物には巻かれろ
- 無理が通れば道理が引っ込む