ことわざ辞典

無い袖は振れぬ

読み方

ない そで は ふれぬ

意味

持っていない金や物は、求められても出しようがないという意味。援助したい気持ちがあっても、経済的な余裕や能力がなければ、実際には何もしてあげられないことをいう。

由来

着物の袖には小物や金銭を入れることがあり、「袖を振る」は手元にあるものを出す、または気前よく金品を与えるイメージに結び付いたと考えられる。袖そのものがなければ振れないことから、ない財産は出せないというたとえになった。正確な初出は不明だが、江戸時代以降に広まった表現とされる。

備考

主に金銭・資金・物資の不足について使う。冷たく断る響きになることもあるため、相手に直接言う際は「申し訳ないのですが」などを添えるとよい。現代では「無い袖は振れない」ともいう。

例文

  • 寄付のお願いはありがたいが、今月は家計が苦しい。無い袖は振れぬということで、今回は見送らせてください。
  • 会社が赤字続きなのに、社員の賞与を大幅に増やすのは難しい。無い袖は振れぬのだ。
  • 友人に貸してほしいと言われたが、私自身も貯金がないので、無い袖は振れぬと断った。
  • 親として子どもの希望を全部かなえてやりたいが、無い袖は振れぬこともある。
  • 支援を求める前に、相手にも事情があると考えよう。無い袖は振れぬ場合もある。

類義語

  • 無いものは無い
  • 無い袖は振れない
  • 巧婦は無米の炊事をせず