犬の因果
読み方
いぬ の いんが意味
犬として生まれ、人に飼われて自由を制限されるような、哀れで不自由な境遇をいう。転じて、前世からの報いであるかのように逃れられない不幸な身の上や、他人に従わざるを得ないつらい立場を嘆く表現。由来
「因果」は仏教の因果応報、すなわち行いの結果として受ける報いを表す語である。動物、とりわけ人に飼われ従う犬の境遇を、前世の因果による不自由で哀れな身の上になぞらえて生まれた表現とされる。成立した正確な年代や最初の出典は明らかではないが、近世以前から見られる古い言い回しである。備考
現在では古風で、犬や他者を低く見る響きを伴うことがあるため、日常会話での使用には注意が必要。主に文学作品や古い言い回しの説明で見られる。例文
- 「これも犬の因果と思って、主人の命令には従うほかない」と奉公人は嘆いた。
- 彼は自由のない暮らしを、犬の因果のような身の上だと古風に言い表した。
- 昔の小説には、使用人が自分の境遇を犬の因果だと嘆く場面がある。
- 毎日無理な頼みを断れずにいる自分を、彼女は犬の因果だと自嘲した。
- この表現は、犬の因果という言葉で従属的な立場の苦しさを強調している。
類義語
- 因果な身の上
- 不遇の身
- 因果者