ことわざ辞典

瓦の上の霜

読み方

かわら の うえ の しも

意味

瓦の上に降りた霜は、日が差せばすぐに溶けて消えてしまうことから、人の命や世の中の物事がきわめてはかなく、いつ失われるかわからないことのたとえ。特に、栄えや幸福、命などが長く続かないことをいう。

由来

明確な典拠や成立年代は伝わっていない。屋根瓦の上の霜が、朝日を受けるとほどなく溶けて消えるという身近な自然現象を、人の命や世の無常にたとえて生まれた表現とされる。近世以前から用例が見られるが、正確な成立時期は不明である。

備考

主に人の命・栄華・幸福などの無常をしみじみ述べる文脈で使う。日常会話ではやや古風で、文章語・説話的な表現として用いられやすい。

例文

  • 病を得てから、健康も瓦の上の霜のようにはかないものだと感じるようになった。
  • どれほど栄えた家でも、時勢が変われば瓦の上の霜となることがある。
  • 祖父は、人生は瓦の上の霜なのだから、一日一日を大切にせよと教えた。
  • 一夜で失われた町の景色を見て、繁栄とは瓦の上の霜にすぎないと思った。
  • 若さも美しさも瓦の上の霜であることを忘れず、今できることに励みたい。

類義語

  • 露の命
  • 風前の灯火
  • 朝露のよう
  • 諸行無常
  • 有為転変

対義語

  • 永劫不変
  • 万古不易
  • 盤石