ことわざ辞典

策士策に溺れる

読み方

さくし さくに おぼれる

意味

策略を立てるのが得意な人ほど、自分の知恵や計略を過信し、策を巡らせすぎて、かえって失敗したり自滅したりすること。複雑な計画にこだわるあまり、物事の本質や簡明な解決策を見失う場合にもいう。

由来

明確な初出の典籍や成立時期は不明である。「策士」は中国由来の漢語で、策略に巧みな人物を指す。この語を用い、策略に頼りすぎることへの戒めとして日本でことわざ化した表現と考えられる。中国古典に直接の典拠を求める説もあるが、特定の書名・年代を確定するのは難しい。

備考

やや批判的・戒めの意味で用いる。「策士、策に溺る」ともいい、現代語では「溺れる」の形も広く使われる。仕事・政治・交渉だけでなく、日常の計画が複雑すぎて失敗する場面にも使える。

例文

  • 彼は相手を出し抜こうとして契約条件を複雑にしすぎ、結局は信用を失った。まさに策士策に溺れるだ。
  • 競合を意識して値引き策を何重にも重ねた結果、利益が出なくなった。策士策に溺れるとはこのことだ。
  • 交渉では小細工ばかり考えず、率直にこちらの希望を伝えたほうがよい。策士策に溺れることもある。
  • 彼女は完璧なサプライズを企画したが、仕掛けが多すぎて本人に途中で気づかれた。策士策に溺れる結果となった。
  • 推理小説の犯人は巧妙なアリバイを作ったものの、その細工の多さが不自然さを生み、策士策に溺れた。

類義語