ことわざ辞典

舟は帆任せ帆は風任せ

読み方

ふね は ほまかせ ほ は かぜまかせ

意味

舟の進み具合は帆に、帆の働きは風に左右されることから、人の力だけではどうにもならない事柄は、運や周囲の状況、自然な成り行きに任せるほかないという意味。物事の結果が自分の意思どおりにならないことのたとえであり、半ばあきらめや達観の気持ちを表す。

由来

舟は帆によって進み、その帆は風を受けて働くという、帆船時代の実感をたとえにしたことわざである。特定の作者・文献を初出とする説や正確な成立年は明らかでないが、近世(江戸時代)から伝わる表現とされる。人の運命や世の成り行きが、自分では制御しきれない条件に左右されることを、舟・帆・風の関係で表している。

備考

「舟」は「船」とも書く。努力や準備を放棄する意味ではなく、尽くせることを尽くした後に、自分では左右できない運・状況を受け入れる文脈で用いられることが多い。

例文

  • 天候も相場も不安定で、今は舟は帆任せ帆は風任せと考えて、好機を待つしかない。
  • できる限りの準備はしたのだから、あとは舟は帆任せ帆は風任せだ。
  • 遠くへ赴任する息子を見送り、親としては舟は帆任せ帆は風任せと無事を祈るばかりだった。
  • 交渉の最終判断は先方に委ねられた。ここからは舟は帆任せ帆は風任せである。
  • 計画どおりに進まない旅だったが、舟は帆任せ帆は風任せと思えば、それも旅の楽しみになった。

類義語

対義語