ことわざ辞典

落花枝に返らず

読み方

らっか えだに かえらず

意味

散ってしまった花が再び枝に戻ることはないという意味から、過ぎ去った時間や失われた機会、死んだ人の命などは、元どおりにはならないことのたとえ。取り返しのつかない事態になった後の無常さや後悔を表す。

由来

中国の禅語に由来するとされる。宋代に編まれた禅宗の語録『景徳伝灯録』(1004年成立)などに見られる「落花不返枝、破鏡不重照(落花は枝に返らず、破鏡は重ねて照らさず)」という趣旨の句が日本に伝わり、ことわざとして定着した。

備考

「落花、枝に返らず」と読点を入れることもある。多くは「破鏡再び照らさず」と対にして用いる。死別や重大な失敗に触れる表現でもあるため、相手を強く責める場面では配慮が必要。

例文

  • 締切を過ぎてから準備不足を悔やんでも、落花枝に返らずだ。次回は早めに取りかかろう。
  • 若いころに学ぶ機会を逃したことを思うと、落花枝に返らずという言葉が身にしみる。
  • 祖父が亡くなってから、もっと話を聞いておけばよかったと思ったが、落花枝に返らずである。
  • 不用意な投稿で信用を失ってしまった。落花枝に返らずとはいえ、誠実に謝罪を続けるしかない。
  • 過去の失敗は変えられない。落花枝に返らずと受け止め、これからの行動を改めよう。

類義語