ことわざ辞典

見ぬが仏

読み方

みぬ が ほとけ

意味

見れば不快になったり、知れば悩みや怒りが生じたりするような事柄は、知らずにいるほうが心穏やかで幸福である、という意味。好ましくない事実や他人の欠点などを知らないほうがよい場合にいう。

由来

仏教における「仏」の、煩悩から離れた穏やかなイメージを用いた表現とされる。「見ぬが仏、聞かぬが仏、知らぬが仏」などの形でも伝わる。正確な初出や成立年は明らかではないが、江戸時代にはことわざとして広く定着していた。

備考

問題を放置してよいという意味ではなく、知ることで不必要な苦痛や争いが生じる場面で用いる。相手の不正や重大な危険を見過ごす意味で使うのは不適切。

例文

  • 同僚の陰口を偶然聞きそうになったが、見ぬが仏と思ってその場を離れた。
  • 子どもの細かな失敗まで全部知れば心配が増える。ときには見ぬが仏だ。
  • 旅行中の小さなトラブルは、本人が気にしていないなら見ぬが仏としておこう。
  • 彼の過去を詮索しないほうが、今の関係を大切にできる。見ぬが仏ということもある。
  • 不愉快な投稿をわざわざ探して読むより、見ぬが仏で通知を切ったほうがよい。

類義語

対義語

  • 百聞は一見にしかず
  • 知らぬは一生の恥