金持ち喧嘩せず
読み方
かねもち は けんか せず意味
財産や社会的地位のある人は、争いによって金銭・時間・信用などを失うことの損害をよく知っているため、些細な争いを避けてむやみに喧嘩をしない、という意味。実際に金持ちは決して喧嘩しないという断定ではなく、余裕や利害を考えて争いを避ける人をいう。由来
財産のある者は争いによる損失を避けるという、近世以降の社会的な経験則から生まれたことわざと考えられる。特定の著作や成立年は明確ではないが、江戸時代から用例が見られる。「喧嘩」は口論だけでなく、訴訟や争闘を含む広い意味で用いられる。備考
必ずしも裕福な人だけに使う表現ではなく、損得をわきまえて冷静に争いを避ける人についてもいう。相手を「金持ち」と皮肉る響きになる場合があるため、使用場面には注意が必要。例文
- 隣人の失礼な言葉にも社長が冷静だったのは、まさに金持ち喧嘩せずということだ。
- 小さな取引上の行き違いで訴訟にするより、話し合いで解決したほうがよい。金持ち喧嘩せず、だよ。
- 彼は相手の挑発に乗らずにその場を去った。金持ち喧嘩せずの態度を貫いたのだ。
- 資産家である祖父は、「金持ち喧嘩せずだから、無用な争いには関わるな」とよく言っていた。
- 企業同士が互いを非難し続けるよりも、和解して事業に集中するほうが金持ち喧嘩せずの精神にかなう。
類義語
- 君子危うきに近寄らず
- 触らぬ神に祟りなし
- 長者は争わず