ことわざ辞典

鬼に念仏

読み方

おに に ねんぶつ

意味

悪人や頑固で道理の通じない相手に、善い教えや忠告をしても効果がなく、むだであることのたとえ。鬼に仏教の教えである念仏を唱えて聞かせても、改心させることはできないという意味からいう。

由来

仏教で唱える「念仏」と、仏法に従わない恐ろしい存在として描かれる「鬼」を対比させた表現である。鬼に仏の教えを説いても通じないという発想から、聞き入れる気のない人への忠告が無益であることを表すようになった。成立した正確な年代・時代は不明。

備考

相手を「鬼」にたとえるため、直接人に向けると強い非難や侮辱に聞こえることがある。日常会話では「馬の耳に念仏」のほうが比較的無難に使われる。

例文

  • 何度規則を説明しても守る気がないのだから、彼に説教しても鬼に念仏だ。
  • 悪質な詐欺を繰り返す相手に良心を説いても、鬼に念仏かもしれない。
  • 父は弟に早寝の大切さを何度も話したが、聞く気がなく、まさに鬼に念仏だった。
  • 環境保護に関心のない人へ節電を呼びかけても、鬼に念仏ではないかと心配になった。
  • 注意を受けるたびに笑ってごまかす彼には、どんな助言も鬼に念仏のようだ。

類義語

対義語

  • 聞く耳を持つ
  • 教えを素直に受け入れる