ことわざ辞典

鬼も人の子

読み方

おに も ひと の こ

意味

どんなに冷酷で残忍に見える人でも、もとは人の子であり、親子の情や人間らしい感情を持っているということ。転じて、悪人・強面の人にも情けや弱さ、愛情があることをいう。

由来

鬼を冷酷・残忍な人のたとえとし、「人の子」を親子の情愛や人間性を備えた存在として対比したことば。特定の作者や初出、成立年代は明確ではないが、鬼を人間の悪性の象徴として捉える日本の民間信仰・説話的なイメージを背景に生まれた表現とされる。

備考

相手の意外な優しさや親子愛を認める際に用いる。悪人・冷酷な人を「鬼」にたとえる表現なので、実在の相手に直接使うと失礼・侮辱的になる場合がある。

例文

  • 普段は厳しい部長も、入院した子どもの話になると心配そうだった。鬼も人の子ということだ。
  • 悪名高い盗賊が母親のために危険を冒したという。鬼も人の子とはよく言ったものだ。
  • あの監督は選手に厳しいが、けがをした選手には誰よりも親身になる。鬼も人の子だね。
  • 犯人の行為は許されないが、家族を思って涙を流す姿を見ると、鬼も人の子だと感じた。
  • 祖父は怖い人だったらしいが、孫には甘かったというから、鬼も人の子である。

類義語