ことわざ辞典

鯨に針

読み方

くじら に はり

意味

巨大なものに対して、ほんのわずかな働きかけや損害を与えても、ほとんど効果がないことのたとえ。相手や問題の規模が大きすぎて、小さな手段ではまったくこたえない、影響が及ばないという意味で使う。

由来

大きな鯨の体に小さな針を刺しても、ほとんど痛みも影響もないだろうという見立てから生まれたたとえ。具体的な初出や成立年は不明だが、近世以降の日本語の比喩表現として用いられてきたと考えられる。

備考

やや古風で文学的な響きがあり、日常会話では「焼け石に水」のほうが一般的。相手を大きな鯨にたとえるため、文脈によっては皮肉にもなる。

例文

  • この大企業にとって、数万円の罰金など鯨に針で、改善のきっかけにはならないだろう。
  • 一人で抗議文を送っただけでは、あの組織には鯨に針かもしれないが、黙っているよりはいい。
  • 莫大な赤字に対して、経費を少し削ったところで鯨に針だ。
  • 温暖化対策として一社だけが努力しても鯨に針だと言う人もいるが、広がれば大きな力になる。
  • 彼の厚かましさには、少しくらい注意しても鯨に針で、まったく反省しない。

類義語

対義語