ことわざ辞典

鰯の頭も信心から

読み方

いわし の あたま も しんじん から

意味

鰯の頭のように、一般には価値がないと思われる物事でも、信じている人にとっては尊くありがたいものに見える、という意味。信仰心の強さを表す一方で、根拠のないものをありがたがる盲信を、やや皮肉にいう場合もある。

由来

鰯の頭を柊の枝に刺して戸口に飾り、魔よけとする「柊鰯(ひいらぎいわし)」などの民間信仰が背景にあるとされる。鰯の頭のような取るに足りない物でも、信じる人には霊験のある尊い物となる、という発想から生まれた。ことわざとしての正確な初出年は明確ではないが、江戸時代(17~19世紀)には広く用いられていたと考えられる。

備考

宗教・信仰を軽んじるように響くことがあるため、他人の信仰を批判する場面では使用に注意が必要。現在は、健康法・お守り・ファン活動などへの強い思いを、ユーモラスまたは批判的に表すことも多い。

例文

  • 祖母は古いお守りを大切にしている。鰯の頭も信心からというが、本人にとっては心の支えなのだろう。
  • その健康器具に科学的な根拠は乏しいが、愛用者は効果を実感しているという。鰯の頭も信心からだ。
  • 彼は先生にもらったただの石を宝物のように扱っている。鰯の頭も信心からとはこのことだ。
  • 高額な開運グッズを何でも買い集めるのは、鰯の頭も信心からという状態になりかねない。
  • 地域の人々が長年守ってきた小さな祠には、鰯の頭も信心からという言葉だけでは片づけられない思いがある。

類義語

対義語